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2等デイナイター車両の天井には、6台の小型テレビが取りつけられていて、フットボールのコメディー番組が放映されていました。
その音は、イヤホーンを通してではなく車内放送で流され、大きめの音量です。ガタターン、ガタターンとけっこう大きい走行音に負けないためかもしれません。
20時50分、「おやすみなさい」の車内放送が入りますが、テレビの音量が絞られたのは21時35分、消されたのは21時50分でした。
20時を過ぎるころからシャワー室を使う乗客がちらほら。
シャワー室の入り口横の棚につまれた白いバスタオルを1枚ずつ持って入ります。
シャワー室の中は畳1枚ほどの広さ。鍵をかけ、壁に取りつけられた板を出して衣類やタオルを置きます。
ビニールのカーテンで仕切られた奥がシャワーを浴びるところです。石けんもあり、お湯もちゃんと出ました。
ダーウィンからアデレードまで通しで乗れば2泊3日にもなる長距離列車には、欠かせない設備でしょう。21時40分、
客室乗務員がぬれたバスタオルを大きなビニール袋に入れ、回収していきました。
リクライニングシートを思い切り倒して、膝掛けやコート、バスタオルなど、みんな思い思いのものをかけて眠りにつきます。枕を持ちこんでいる人もいました。
22時、天井の照明も消され、非常口の青いライトだけが暗闇に浮かんでいます。
読書灯をつけて本を読む人も2人ほど。やがて、室内は静かになり、ガタターン、ガタターンというリズムが波の音のようにくり返されていきました。
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